米大リーグ(※注1)ドジャースの大谷翔平選手から全国の小学校に寄贈されたグラブと、スポーツ用品店「マツダスポーツ」(大和高田市)から贈られた安全ボールを使ったキャッチボール教室が3月14日、大和高田市大中東町の同市立高田小学校で開かれました。マツダスポーツの店員で、元野球選手の松田将輝さん(26)らがボールの投げ方や捕り方を指導しました。
参加した児童は6年生約30人(※注2)。ほとんどの児童が野球の初心者でした。指導した松田さんは智弁学園高校野球部出身で、昨シーズンまで独立リーグで活躍していました。
松田さんは基本技術を丁寧に指導。初めは1メートルほどしか投球できなかった児童が7~8メートル先の相手とキャッチボールできるようになるなど、30分間の授業で目に見えて上達していきました。
マツダスポーツは3月上旬、大谷選手のグラブに合うゴム製の安全ボールを県内約200校の小学校に4個ずつ寄贈しました。高田小にもボールが届き、児童らはこの日、贈られたボールを初めて使い、大谷選手寄贈のグラブなどでキャッチボールを楽しみました。
参加した男子児童(12)は「正しい投げ方や捕り方を知りませんでした。キャッチボールが続いて、野球を楽しいと感じました」と話していました。
※注1=「米大リーグ」はアメリカメジャーリーグ。「米」はアメリカ合衆国の漢字表記「亜米利加」から一字を抜き出したもの。
※注2=キャッチボール教室が開かれた3月14日時点の学年です。
松田さんによるキャッチボールのコツ
【投げ方のポイント】
①投げる方向にボールを持っていない方の腕が向くようにして横向きに立ちます
②足は肩幅よりも広く開き、ボールを持っていない腕を投げる方向に伸ばします
③ボールを持っている方の腕の肘を、肩より少し高い位置まで上げます
④腰を回転させながら、ボールを持っている方の腕の肘を投げる方向に向けていきます
⑤そのまま腕を伸ばしながら振り下ろし、腕が伸び切る所でボールをはなします
【捕り方のポイント】
①まずは飛んでくるボールをグラブでさわれるように。捕る前の段階として、グラブにボールを当てられたらOKです
②手首と肘を曲げて構えます
③体の近くで捕ってみます
④柔らかいボールだと捕球しづらいのですが、良い形で捕れるようになってきたら、少し硬めのボールを使います
⑤続けてキャッチボールができるようになってくると、それだけで楽しくなってきます
(取材/谷村隆城記者、2024年4月1日付教育面)
問題
問題①
マツダスポーツから奈良県内の小学校に配られたゴム製の安全ボールは、全部で何個ですか? 記事をもう一度、よく読んで答えましょう。
- ①4個
②およそ200個
③およそ800個
問題②
野球では4つのベース(本塁・一塁・二塁・三塁)があります。プロ野球の塁間(ベースとベースの間の距離)は何メートルでしょう。
- ①21m
②23m
③27.431m
問題③
プロ野球で使われているボールは、2枚の牛革を縫い合わせて作られています。では、縫い目の数はいくつでしょう?
- ①52 奈良・猿沢池の北東から興福寺へと続く石段の段数と同じ
②108 奈良・興福寺の除夜の鐘(※注3)の回数と同じ
③492 奈良・東大寺の大仏の螺髪(※注4)の個数と同じ
※注3=12月31日(大晦日)の夜から1月1日の元旦にかけてお寺で撞く鐘。興福寺にかぎらず、108回撞くことが多い。
※注4=大仏などの仏像の頭部にあるぶつぶつのように見えるもの。右巻きの螺旋状になっている頭髪を表している。
問題①の答え
答え③
記事の中に「県内約200校の小学校に4個ずつ寄贈しました」とあるので、4×200=800(個)。したがって、答えは、「およそ800個」です。
問題②の答え
答え③
プロ野球、大学、高校野球の塁間は、アメリカのグラウンドの大きさに由来しています。27.431mという長さは中途半端のように思えますが、アメリカで使われている「フィート」という単位で表すと、ちょうど90フィートです。
問題③の答え
答え②
野球の硬式ボールは、次のように作られます。①コルクの芯をゴムでおおう。②このゴム芯(直径34mm)に羊毛を巻き付けてボールのサイズにする。③2枚の牛革を巻いて、縫い合わせる。このときの縫い目の個数は、108と決められています。除夜の鐘の回数と同じなのは偶然です。
問題の作成者・監修者
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問題作成/帝塚山大学教育学部 城田直彦教授
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